追いつめられるその前に|かわさき高齢者とペットの問題研究会通信2025年11月号(51号)

川崎市公認の登録ボランティア、かわさき犬・猫愛護ボランティアの中から生まれた「かわさき高齢者とペットの問題研究会」より、 ニュースレターをお届けします! 今回は、研究会が関わった実際のケース(CASE 30)をご紹介します。


独りで思いつめた先に

ご相談いただくなかで、状況の早期 把握とコミュニケーションの大切さを痛感することが多々あります。今回ご 紹介する事案もそのひとつです。 独居の高齢者が、可愛がっていた飼い猫を道連れに自殺をはかるという衝撃的なことが起こりました。幸い発見が早かったためご本人も猫も命を取り留めたけれど、飼育続行は困難な状況で、今後の猫の処遇について当会にご連絡いただきました。 病気を患い、治療がうまくいかず将来を悲観したようだ、自分が「猫をおいていくなよ」と何度か口にしたことも悪かったではないかと、お子さんは自責の念にかられておいででした。


早期発見で救える命

救急搬送されたことで、初めて表に 出た問題だったこともわかりました。 福祉や行政とのかかわりがあれば、 当事者の状況を早期に把握できたかもしれません。独りで追いつめられて いく方が高齢者に限らず存在することは、10月号でもお伝えしました。この後、お子さん、衛生課や高齢障害課、地域包括支援センター等が動き、ご本人は施設に入居されました。 猫については、お子さんは引き継げないものの協力的で、ご本人に代わり法的な責任も負われるとお申し出くださったことで、最終的に愛護センターが引き取りました。最悪の結果にならなかったことが救いでした。


豆情報:イベント開催(再告知)

11月30日(日)、13時30分よりアニマモールにて「人とペットの終活」をテーマとするイベントを開催いたします。ペットを飼えなくなる日を迎えた時にペットを取り残さないためにはどうするか…行政書士も登壇します。ぜひお出かけください。参加費無料です。詳細、お申込みはこちらをご覧ください。


2025年11月号(51号)かわさき高齢者とペットの問題研究会通信

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かわさき高齢者とペットの問題研究会

「人の福祉」と「動物の福祉」をつなげて  かわさき高齢者とペットの問題研究会は川崎市内における高齢者とペットの問題への助言・サポートを行っています