訪問先の多頭飼育!問題の深刻さを共有しておきたい|かわさき高齢者とペットの問題研究会通信 2022年4月号(8号)
川崎市公認の登録ボランティア、かわさき犬・猫愛護ボランティアの中から生まれた「かわさき高齢者とペットの問題研究会」より、ニュースレターをお届けします。
今回は、研究会が関わった実際のケース(CASE 6)をご紹介します。
猫10匹と暮らす独居高齢者
この70歳代女性は介護認定1。子供とは疎遠で持ち家に独居、年金収入があるという状況でした。
外に出入り自由の猫を5匹飼育していましたが、そのうち2匹が出産して10匹に増えてしまったのです。その時点で、本人から市の衛生課に不妊手術をしたい旨の相談があり、衛生課から研究会に連絡をいただきました。
訪問すると、ノミがわくなど不衛生で猫達の健康状態も悪く、飼育環境自体に問題があることは明らかでした。本人からの相談があるまで、どこにもこの状況の報告や情報共有はなかったようです。
関係者間で状況把握を
すべて捕獲し、不妊手術を実施しました。飼育継続が不安視され、とりあえず子猫達はボランティアが引き取り、譲渡を行いました。手術費用も、ボランティアが立て替えている状況です。
利用者のペット飼育はケアマネさん、ヘルパーさんの業務の管轄外であり、個人の財産であるペットに関しては介入しづらいという現状もあります。とは言え、このケースのような問題は、後手に回るほど深刻度が増し、対応に苦慮することになります。生活状況把握の一環として、飼育の実態とそれに伴うリスクは、ぜひ早期に関係者間で共有しておきたいものです。
研究会からのお願い
当研究会には、ご本人や知人、介護関係者等、幅広い方々から相談が寄せられています。今後も、実際のケースをはじめ様々な問題を取り上げて情報を発信していきたいと考えております。
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かわさき高齢者とペットの問題研究会通信 2022年4月号(8号)
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